会長挨拶

会長就任のご挨拶

 

一般社団法人 三重県診療放射線技師会会長

武藤 裕衣

 第74回(一社)三重県診療放射線技師会定時総会におきまして、第13代会長に就任いたしました武藤裕衣と申します。会長就任に際し、会員の皆様にご挨拶申し上げます。会員の皆様におかれましては日頃より本会の活動にご協力をいただき厚く御礼申し上げます。また、昭和26年に本会が創立して以来70年を越える伝統と、諸先輩方の偉大な業績にあらためて敬意を表します。

 私は平成14年より理事職を14年、平成30年から副会長職6年を経験し、皆様のご指導ご協力により技師会活動を務めてまいりました。とくに、前会長の界外先生の下では、「歴史と伝統ある三重県診療放射線技師会会員としての誇りと自信を取り戻せる技師会を目指そう。」「会員のために働く技師会を目指そう。」という想いを共有し、前執行部の役員皆様とともに、6年間専心してまいりました。

 そのため、私が目指す技師会像も、基本的には全く同じです。この価値観は、執行部のメンバーとともに、継承していきたいと考えています。

 一方で、診療放射線技師を取り巻く環境が大きく変化してきています。法令の改正に伴う放射線安全管理の運用、診療放射線技師業務のタスクシフト・シェアの動きは、今後も速度を上げ進んでいくと思われます。また、病院経済環境も大きく変化してきており、このような環境変化の中で、本会が果たす役割は大きくなっていくと考えられます。

 そこで、「三重県の技師が活躍できる未来を目指そう。」という言葉を新執行部のモットーとして加えさせていただきたいと考えます。

 

与えられた任期2年間での具体的な目標を3つ挙げます。

1)県技師会のデジタル・トランスフォーメーション(DX)化の促進

 単にデジタルツールを活用するだけでなく、従来の業務のやり方を見直し、改善していくことを目指します。特に、「会議」は、事業の決定、情報共有など多くの場面で行われ、会員サービスの質に左右するとされます。そこで、特に理事会をはじめとする「会議」をより良いものにするため、議決事項の明確化に向けた会議の改善、各種資料の押印廃止、会議申請の効率化、理事会議事録の公開までの期間短縮、など効率的な運営に向けた取り組みを進めます。次に、より多くの会員の皆様に技師会セミナーに参加いただける工夫として、(可能なコンテンツからとはなりますが)会員限定期間限定でのセミナーのアーカイブ視聴を実現したいと考えます。将来的には会員からの技師会活動へのアクセスを容易にできるよう、スマートフォン向けサイトまたは技師会アプリに向けた検討を開始したいと考えます。

2)技師会と会員、特に若手会員との皆様の結びつきの強化

 「三重県の技師が活躍できる未来を目指す」ためには、人材育成が重要となります。そこで、人材育成委員会にて、従来の学術以外に範囲を広げたテーマのセミナーの企画、アンケートによる働き方や各種実態調査の継続実施、三重県技師会雑誌等での「施設紹介コーナー」等の復活など、会員の皆様や施設同士のゆるやかな繋がりを少しずつ深める取り組みを行っていければと思います。特に対面で会員の皆様との交流の機会となる三重県診療放射線技師会について、次年度開催のCCRTに向けてぜひ多くの会員の皆様に演題登録していただけるよう、研究サポートにつながるセミナーを学術委員会で企画できればと考えます。

3)次年度に本県で開催されるCCRTおよび東海四県学術大会の成功

 例年11月末~12月に開催予定の三重県診療放射線技師会学術大会をCCRTに向けた準備大会となるよう、これまで以上に多くの会員の皆様に参加していただけるようにできればと考えます。将来の技師を目指す学生さんたちにもボランティアスタッフとして参加していただける機会を設け、会員の皆様との交流の機会も作っていきたいと考えております。

 

 この他、現在本会が取り組んでいる「告示研修」では、鈴鹿医療科学大学の協力のもと素晴らしい実習施設を研修会場として無料で提供いただいています。三重大学医学部様にも各種協力を頂戴しております。あらためて感謝申し上げます。今後も、関連職能団体や関連学会、養成機関との協調を進めてまいります。

 「告示研修」ではファシリテータ(FT)やスタッフの皆様により円滑に告示研修が運営されていて、休憩時間には会員同士が雑談しあうなど交流が生まれています。県内での告示研修は2025年度までと想定されています。今後、更なる法改正も考えられると思います。特に若手会員の方で未受講の方は、県内で受講できる機会を逃さないようにしていただきたいと考えます。

 

 令和の時代は、仕事と家庭生活の両方を大切にする価値観が広まり、経済的なフィードバックが簡単には得られない状況で、「タイムパフォーマンス(タイパ)」「コストパフォーマンス(コスパ)」の向上が必要となります。昭和の時代では当たり前だった「常識」が、令和の時代には「非常識」となってしまうこともあるかと考えます。

 「歴史と伝統ある三重県診療放射線技師会会員としての誇りと自信を取り戻せる技師会を目指そう。」「会員のために働く技師会を目指そう。」という価値観はしっかりと継承し、「三重県の技師が活躍できる未来を目指す」ため、タイパ・コスパ・法令改正・会員のニーズの変化・多様化に1つずつ可能なことから応えていくことで、「技師会に参加してみよう」「イベントの運営を役員と一緒にやってみよう」と思っていただけるような訴求力の高い技師会を目指してまいります。

 

 私はまだまだ未熟者でありますが、皆様のご支援とご協力をいただきながら、三重県診療放射線技師会の運営を進めます。

 また、会員の皆様には、私たちの活動にご参加いただき、共に成長していけることを願っております。何かご意見やご要望がございましたら、お気軽にお知らせください。

 最後に、本会の発展に貢献できるよう、一生懸命努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

Mie Association of Radiological Technologists